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「慈悲」って?

「慈悲」って?_e0200565_1141431.jpg
師・ラーマクリシュナの最後の病気のあいだは、
弟子が階段に座って誰も師の部屋に入れないように見張っていたものだった。

ある日、彼は起き上がり、
「私の手と足が焼けつくようにひりひりする。どうか、ガンジス河の水を持って来て私にかけてくれ」
とおっしゃった。
まったく、落ち着きがなかった。

私は「どうなさったのですか?」と尋ねた。

彼は、
「私は何人かの親しい弟子たちと一緒にこの世にひそかにやって来た。
それが今やラームチャンドラが私の名前を広めている。
彼はあらゆる種類の人間をここに連れてきて、彼らに触れて祝福するように頼むのだ。
どれほどの重荷を私は背負わなければならないのだ?
私はこれらの人々の罪を引き受けてこの病気になったのだ。
ごらん。私はこの世にこれ以上とどまらないだろう」
とおっしゃった。

私は、
「いえいえ、あなたは訪問者に会う必要はございませんし、誰かに触れる必要もございません」
と慰めた。
それから私はガンジス河の水をお持ちし、師の手と足を洗った。
すると、師は徐々に落ち着きを取り戻された。

師の身体はとても純粋であり、師は同情に満ち溢れておられ、魂の教育者であった。
彼の御足に触れている間、人々は実に多くのことを願った。
多くの人は師を批判することすらした。
しかし、師はそうした人々の霊的責任も引き受けられた。
医者は師の喉の出血を見て、師が話すのを禁じた。
しかし師は信者のために最後まで話をされた。

ラーマクリシュナとは1800年代に生きたインドの実在の聖者。彼の従者の回想録より、引用した。

by yogabeaware | 2012-02-03 22:40 | ラーマクリシュナ